cho-kai-san811のブログ

連れ合いを失った老人のたわごとです。心機一転何らかの生きがいを見つけて前向きに生きたいと思っています。

中国の偵察気球対処、日本の場合

中国の偵察気球に対し米国は大統領命令で「撃墜」しました。根拠は偵察気球の飛行コース上に弾道ミサイル等の発射陣地があり、国家の安全に重大な支障が出ると判断したからでしょう。無害航行であれば、例えば中国が言うように気象観測用の気球が制御不能になり米国本土に到達してしまったという場合は「撃墜」はしないでしょう。その必要もありません。撃墜用の空対空ミサイルAIM-9Xが勿体ないです。米国は偵察用気球との確証が得られたのでしょう。落下した物体を細部調査すれば明確になります。


日本の場合はどう対処するでしょうか。現在、日本には弾道ミサイル陣地は無いので、中国は偵察の必要はないでしょう。しかしもし中国の偵察気球が領空に侵入してきた場合、どう対処できるでしょうか。空自機は直ちにスクランブル発進し状況を把握します。現行憲法では防衛出動待機命令以上の状況下でなければ、撃墜(武力行使)はできません。状況を監視するだけです。中国側に抗議することは必要でしょう。ただし気球が人家密集地に墜落しつつあり地上被害が発生することが予想される場合は、それを排除することができます。


今回米国は気球が海上にでてから撃墜しましたが、陸上で撃墜しなかった理由は、陸上で被害が出た場合は問題解決が複雑になると思ったからでしょう。中国にとってもそれがよかったのです。


日本の場合、これが気球ではなく中国の軍用機が領空侵犯した場合でも相手が攻撃してこなければ、撃墜はできません。自衛隊機により強制的に着陸をさせるだけです。民間機の場合は領空から退去するよう勧告するだけです。根拠は自衛隊法です。
今後、日本に反撃用ミサイルが配備されるようになると中国やロシアの偵察活動がより盛んになるかもしれません。


画像はお借りしました。