映画「オッペンハイマー」
話題の映画「オッペンハイマー」(字幕)を見てきた。映写時間が3時間以上あり、途中で居眠りしそうになった。
原爆の父と言われたオッペンハイマーの名は、子供の時分から本で読んで知っていた。
映画を一回見ただけではストーリーがよくわからないだろうと思ったので事前にYouTubeの解説動画などを見た。しかしそれでも分からい部分が多かった。したがって映画を観た後も「オッペンハイマー」に関する解説動画などを追及して見ている。
いろんな本に書かれているが、原爆の製造は大戦末期に突貫工事で行われ、ヒトラーの敗戦によりドイツに投下するのが間にあわず、日本に回されたのだ。当時のトルーマン大統領は全く躊躇なく投下を指示したように描かれている。このあたりのストーリーは日本人の感情を無視している。戦後米国は原爆投下を国際的にも正当化するため様々な施策を講じており、その論理に洗脳された日本人も多い。この点を突かれると、戦後しばらくは米中が結託したものだが、現在は風化してしまったようだ。しかし中国は未だに広島の原爆記念碑の碑文に反発を見せる。
原爆搭載のB-29「エノラゲイ」をなぜ迎撃できなかったのか、すでに日本軍の航空戦力が枯渇していたのだ。航空戦力が十分に生きていれば原爆搭載のB-29は飛んでこれなかったはずなのだ。
この映画は原爆開発の主担当者であるオッペンハイマーの経歴をなぞる記録でもあり、また背景として東西冷戦はじまりの時期を描いており、いろいろな意味で一見に値する映画である。