cho-kai-san811のブログ

連れ合いを失った老人のたわごとです。心機一転何らかの生きがいを見つけて前向きに生きたいと思っています。

無人機MQ-9とロシア戦闘機SU-27の衝突

3月14日、黒海上空で米軍の無人偵察機MQ-9リーパーとロシア軍のSU-27戦闘機が公海上空で空中接触しMQ-9が墜落しました。MQ-9はウクライナ方面に展開するロシア軍の情報収集を行っていました。このMQ-9は偵察型で武装はしていなかったと思われます。MQ-9はプロペラ機で巡航速度は150-170ノットであり、迎撃したSU-27は並んで飛行できるぎりぎりの速度だったのでしょう。報道によると、SU-27はMQ-9の飛行を妨害するために放出した燃料を吹きかけたりして相当接近したようです。燃料を吹きかける目的はわかりませんが、推測するに、MQ-9はガスタービンエンジンなので噴霧燃料を吸い込むことによってエンジンを破壊しようと狙ったのかもしれません。米国が打ち落とした中国の偵察気球のように空対空ミサイルや機関砲で撃墜しなかったのは、できるだけダメージを与えず獲得したかったのかもしれません。また推測の域をでませんが、MQ-9の速度150-170ノットではSU-27は操縦が難しいので誤ってMQ-9のプロペラに接触した。その結果MQ-9は墜落した。ロシアの報道ではSU-27は墜落しなかったようです。自機も墜落する可能性があるので故意にプロペラに接触させた、とは考えにくいです。しかしもしそうなら、ロシアの情報収集に対する欲求の度合いが悟られたことになります。ロシア軍の情報がバレバレであることが。
その後の米ロの駆引きが要注目です。ロシアは墜落したMQ-9を海中から引き揚げると言っています。黒海は米海軍が制海権を有していないので妨害するのは困難でしょう。政治決着が図られるかもしれません。この事件は米ロが直接接触した初めての事件なのでNATOは重大な関心を持って見ています。


MQ-9無人機は滞空時間が長く、昨年海上保安庁が海上監視用に導入しました。現在、米海軍は鹿児島県の海自鹿屋航空基地からMQ-9を発進させ東シナ海の偵察活動を行っています。写真はお借りしました。