陸自ヘリの海底からの引き上げが開始された。テレビ映像で見ると機体の大部分が回収できたように見える。これだけの量の機体の残骸が回収されれば、事故時のヘリの状態が分かるかもしれない。フライトレコーダー、ボイスレコーダーも発見されたようなのでデータの解析も進められるだろう。しかし日航機123便の事故などに比べれば、異常発生から墜落まで極めて短時間だったと思われるのでフライトレコーダーやボイスレコーダーで事故原因が特定できるかどうかは分からない。パイロットが一言も発しないまま海面に激突した可能性だってあるからだ。いずれにしろ、考えられる原因のうち機体の残骸やフライトレコーダーやボイスレコーダーの解析で、非該当のものを一つ一つ消去していけば最後に真実に近い原因にたどり着けるかもしれない。
それにしてもこの事故はメディアの関心が高い。陸自OBなどへの取材で、事故原因を推定するような談話も聞かれるが、事故調査委員会は雑音に惑わされず科学的に調査に取り組んでもらいたい。
2008年に92歳で亡くなった父は生前、陸自の航空部隊で定年を迎えたので生きていれば父の考えを聞きたかった。

陸自のUH-60JA、写真はお借りしました。