cho-kai-san811のブログ

連れ合いを失った老人のたわごとです。心機一転何らかの生きがいを見つけて前向きに生きたいと思っています。

大城立裕氏の死去

27日沖縄出身の芥川賞作家大城立裕氏(1925-2020)が亡くなった。同氏は戦前上海に設立された日本の私立大学東亜同文書院に入学、終戦に伴い大学が廃止となり退学、沖縄に帰り県立図書館長などを務めた。著作は、小説、戯曲、評論、エッセーと幅広く、戦後の沖縄を体現し沖縄とは何か、を問い続けた知識人である。県出身の有名人であるため地元で政治的に利用されることがあったが著作を読めば人となりが分かる。本物の知識人である。
戦前、沖縄とは何か、を問い続けた人に、東大言語学科卒の伊波普猷(1876-1947)がいる。伊波は戦場になって荒れ果てた故郷を思い、失意のうちに亡くなったが、もう少し長生きして、後輩の外間守善(1924-2012)や大城立裕と交流してほしかった。外間守善氏は大城氏と同年代の沖縄学研究者で法政大学教授などを歴任した。外間氏は平成天皇に沖縄の歴史、琉歌などを御進講している。
伊波氏も外間氏も地元のメディアや学術界から無視されている。伊波氏はその著作と考え方が、外間氏は時流に乗らないため、県立博物館の展示を見ても名前が見当たらない。この点は何か中国に似ている。
沖縄県立博物館は10年前に行ったきりだが、何の特色もなく、面白くなかった。

県立博物館正面玄関

サンセットパーク(昔の瀬長島)