cho-kai-san811のブログ

連れ合いを失った老人のたわごとです。心機一転何らかの生きがいを見つけて前向きに生きたいと思っています。

クラシックカー、ヒルマンミンクス

1962年式ヒルマンミンクス(写真はお借りしました)

この写真の車は、1966年(昭和41)山口市で私が初めて買った車と同型の車だ。もちろん私が買ったのは1962年型の中古。新婚でお金はないので家内の父親から借りた。 日本の国産車がそろそろ出だした頃だったが、当時は外国車のライセンス生産車が多かった。この車も当初は英国のルーツ社の車をいすゞ自動車がノックダウンした車だった。ノックダウンとは英国で生産された車体を部品ごと全部日本に輸入して日本で組み立てる方式だ。排気量は1500cc、5人乗りだった。スタイルは現在でも古さを感じさせない。クラシックカーとして現在でも200万円以上で売っている。希少価値だ。初めて運転して乗せた人は家内と長女だった。長男も二男も生まれる前だ。

エンジンの調子はあまりよくなかった。この当時の車はメンテナンスフリーではなく、オイル交換のほか定期的なグリースアップが必要だった。グリースを注入する個所にはグリースニップルが付いており、ボディの下面だけでなく、ボンネットを開けてグリースを注入する個所があった。飛行機並みのメンテナンスが必要だったのだ。今でも覚えているが、当時のエンジンは点火時期調整のために機械式のディストリビューターが付いていた。このディストリビューターの下部にグリースニップルがあったのだが、前の所有者がグリースアップを忘れていたため、金属同士がこすれ、進角装置の軸がずれてしまっていた。そのため点火がうまくゆかなかったのだった。


ヒルマンミンクスの運転席

ボディと室内の色はこの車と同じだった。

メータ類はダッシュのセンターについている。強い雨降りの時は、ウィンドシールドの角かた水滴が漏れた。長時間、雨の中を走ると床が水浸しになった。当時の日本の技術水準はこの程度だった。当時は、日本の自動車工場が英国にできるとは考えもしなかった。

先人の努力の結果、現在のレベルにあるのだ。