11月15日未明に、ウクライナ国境から数km離れたポーランド東部のプシェボドフ村にS-300型とみられる地対空ミサイルが落下した。当時、ロシアからウクライナ全土へ巡航ミサイル等100発近くが発射されており、ポーランド（NATO）によると、このS-300とみられるミサイルはウクライナ側が迎撃のため発射したものである可能性が高いという。S-300はロシア製でかなり古く、精度の低い対空ミサイルのようだ。S-300は中国もロシアから輸入しコピー生産した製品を大都市周辺や空軍基地周辺に配備している。
落下により地上にできた穴を写真で見るとかなり大きな穴で、航空自衛隊が装備しているペトリオット対空ミサイルではたとえ地上に着弾してもあのような穴はできないだろう、というのが専門家の感想だ。いずれ軍の専門家が詳しく調査した結果の発表があるだろう。ウクライナのインフラ施設に対するロシアの攻撃を見ても分かる通り、同時に大量のミサイル攻撃を受けた場合、被害を防ぐことは困難であることが分かる。現在、日本でも敵基地攻撃能力がどうのこうのと議論しているが、敵に撃たせないことを最優先に考慮しなければならないと思う。先に撃たれたら終りだ。