cho-kai-san811のブログ

連れ合いを失った老人のたわごとです。心機一転何らかの生きがいを見つけて前向きに生きたいと思っています。

高高度偵察機U-2から撮影した中国の偵察気球

今月4日に米国領空で撃墜された中国の偵察気球は、米空軍のF-22によって撃墜される前に同空軍の高高度偵察機U-2により上空で写真撮影されていました。気球の高度6万フィートとすると接近して写真撮影ができる航空機は現在U-2しかありません。高高度偵察機は他にもSR-71(現在は退役している)がありますが、速度がマッハ2-3なので接近して気球の写真を撮るのには適していません。ステルス戦闘機のF-22ではどうかと言うと、この高度ではやはり気球との速度差が大きく接近して良い写真を撮るのは無理だと思います。


U-2ならば亜音速で近距離から撮影できると思います。それでも計器速度150ノット前後だと推測すると、地上の速度に換算すると時速800KM以上になります。気球が空中に浮かんだ状態だとするとU-2からの写真撮影も技術を要します。U-2のパイロットは、通常気球の撮影など想定していないので良い写真を撮ろうと何度も接近を試みたに違いありません。
U-2が飛行する高度は成層圏で空気密度は地上の1/5程度です。したがってパイロットは宇宙服と同様の装備を身に着けて飛行します。空自の戦闘機パイロットも15000メートル以上を飛行する訓練のときは同様の宇宙服に似た与圧服を着ていました。



U-2の機内から撮影した気球、長く伸びているのはU-2の右翼、右側に写る半円形のものはパイロットのヘルメット(宇宙服に似ている)、眼下は北米大陸


より接近した写真、あまり近づくと危険

写真はお借りしました。