米空軍伝説のテストパイロット、チャック・イェーガーが12月7日、ロスアンジェルスの病院で亡くなった。97歳だった。彼は1947年10月14日、実験機ベルX-1に搭乗し世界初の音速突破飛行を行った。チャックは1923年生まれ、二等兵で陸軍に入り、その後パイロットに転科し、第二次大戦末期にP-51戦闘機で空中戦を戦っている。一日に5機のドイツ機を撃墜しエースパイロットにもなった。一度撃墜もされている。退職時は准将で、二等兵から准将になった人としても有名だ。航空自衛隊にも知人が多く、招待で来日した際に自衛隊の練習機T-4にも搭乗している。アメリカ映画「ライトスタッフ」のモデルにもなった。現在の戦闘機はすべて超音速なので今でこそ音速突破は珍しくないが、戦後間もない当時は未知の世界だった。当時、航空機が速度を速めると音速の壁（空気の圧力の壁）にぶち当たり激しい機体振動が発生、機体が空中分解するなどの事故が発生していた。終戦前後或は戦後すぐに開発されたF-80やF-86などの亜音速ジェット戦闘機でもダイブ飛行によって音速を突破したが、機体が激しくロールするなどの状況に陥り危険であった。実用戦闘機で初めて水平飛行で音速突破したのは、F-100型戦闘機からである。

【アメリカ】人類初！音速の壁を突破した『Bell X-1』！未知の領域に挑み打ち破ったライトスタッフ！世界最速の男「チャック・イェーガー」！歴史に名を刻んだ挑戦の記憶とは【ポイントＴＶ】エリア88