昨日上海の江南造船所で中国の3番目の空母（「福建」号と命名）が進水しました。大きさは米国で最も大きなニミッツ級空母と同じくらいです。電磁カタパルトを装備していると言われています。最大の関心事は搭載する戦闘機は何か、と電磁カタパルトの信頼性です。
西側の国であれば、搭載する戦闘機の開発が完了し、電磁カタパルトの技術が完成した段階で並行して空母の設計建造を行うはずですが。なぜかと言うと空母を先に造ってしまうと戦闘機やカタパルトの開発に支障が出る恐れがあるからです。中国はハコモノを先に造って”空母を持ってるぞ”と威容を示したかったのかもしれません。何度も言うように、乗せる戦闘機がないと戦力にはなりえません。また有事に電磁カタパルトが故障すると戦力になりません。旧ソ連の空母が蒸気カタパルトを採用しなかったのは信頼性が低かったからです。民主主義の国ならば国民の監視の目があるので予算の無駄遣いは許されませんが、共産党一党独裁の中国ではダメ元でも造れてしまうのです。現在「遼寧号」で訓練している戦闘機J-15は、ソ連崩壊時にウクライナが保有していた艦載機の試作機を中国が入手しコピーしたものと言われています。我々の常識では大き過ぎて艦載機には向きません。

写真は進水式の光景です。
垂れ幕のスローガンには、「世界一流の海軍を建設するために奮闘しよう。初心を忘れず使命を貫徹しよう」と書いてあります。写真はお借りしました。