cho-kai-san811のブログ

連れ合いを失った老人のたわごとです。心機一転何らかの生きがいを見つけて前向きに生きたいと思っています。

戦友の死

昭和40年に初めての任地である九州の某基地に一緒に赴任した戦友が先月亡くなった。某県の一流高校から東大を受験するも残念ながら合格せず、2浪して某大学校に入り私と同期になった。ご子息は、見事東大に合格したらしい。
翌年、彼はジェット戦闘機F-86Fで空中戦闘訓練中、僚機と空中衝突し脱出した。幸い怪我はなかった。家族に対し事故に遭遇したことを知らせるのは旧軍時代から同期生がするものと決まっている。もう一人の戦友である同期が奥様に知らせに行ったところ、気丈にも訓練内容を質問されたことが同期の間では逸話として残っている。
彼は定年前に戦闘機パイロットの経験を生かして旧軍の神風特別攻撃隊をテーマに研究を深めていた。この間米国の某学会から講演を依頼され渡米したことがあった。講演会は盛会であったという。米国人にはなかなか理解できない自殺攻撃であり興味があったのであろう。どのように説明したのか彼に聞きたかったが聞き洩らした。冥福を祈りたい。