cho-kai-san811のブログ

連れ合いを失った老人のたわごとです。心機一転何らかの生きがいを見つけて前向きに生きたいと思っています。

著書「戦略航空偵察」

先輩の軍事研究家が並木書房から著書「戦略情報偵察」を発行した。著者は、航空自衛隊の情報職域で長年戦略情報収集の実務に携わった人で、戦後の米ソ対立に伴う戦略情報偵察の実態について、事例を挙げて詳しく説明している。現在は、米ソの冷戦構造が解消した後、中国の軍事力が急速に台頭しつつあり、米ソ中が激しい情報戦を繰り広げつつある。かつて戦略情報の獲得には偵察専用に設計された高高度偵察機が敵国上空に奥深く侵入し、偵察目標の写真を撮影してきたが運悪く撃墜されても公表されることはなかった。秘匿度が極めて高かったからである。現在も衛星や無人機を含め戦略航空偵察は行われており、得られた情報は、国家の軍事戦略策定に直結するので公表されることはない。この本は平易な文章で理解しやすく書かれているので、特別に専門的軍事知識がなくとも、理解しやすい。


表紙

高高度偵察機U-2

高高度偵察機RB-57
この手の高高度偵察機は亜音速機であり、高度60000フィート以上を飛行した。高く飛ぶ理由は敵の地対空ミサイルを回避するためである。高高度を飛行するときは同機の計器速度はレシプロ機 T-34型練習機の飛行速度120ノット程度であった。この状態の航空機を戦闘機が迎撃するのは容易ではなかった。この高度まで上昇できる戦闘機は少なかったからである。 

無人偵察機RQ-4

超音速高高度偵察機SR-71
戦闘機も地対空ミサイルも追いつけない速度と高度を飛行した。