cho-kai-san811のブログ

連れ合いを失った老人のたわごとです。心機一転何らかの生きがいを見つけて前向きに生きたいと思っています。

20220423古文書を読む会、利子の意味がわかる

前回の古文書を読む会で疑問に思った勘定帳に記載された「利子」の件について、いろいろ調べてきた会員が皆に説明してくれた。以下は彼の説明である。
ある地頭(旗本)の勘定を任された村の有力者(現代でいえば高利貸し或は取引銀行に相当)は、年間を通して地頭に資金を融通している。有力者が地頭(旗本)から資金の返済を受ける時期は年貢米(現代の税金に相当)が入る時期(年に2回)に限られる。したがって地頭(旗本)が融資を受けた資金は、融資を受けた時期から返済時期までは利子がかかる。地頭から勘定を任された有力者(高利貸し)は年貢米の一部を手数料として受け取るとともに、提供した資金の利子も受け取る。実際は、年貢米は先物取引で売買され、生産された米は地域の決められた蔵に運ばれる。当時の経済は、ものが動かすのではなく、お金を動かしたのである。経済システムとしては現代と変わらない。当時、利子が極めて高かったのは、ほとんどの地頭が赤字経営で、破産する例が多かったからという。
この仕組みを知らないと、古文書の勘定帳を読んでも意味が分からない。